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まれにいいこと

小さないいこと探しながら、今日もなんとか暮らしています。

角田光代さんに届くまで!

今週のお題「ブログ初心者に贈る言葉

 

仕事を辞め、カナダに来て、新しい家族ができて、

付き合う人も変われば、

世間との関わり方もがらりと変わってしまった。

はっきり言えば、選択の余地がなくなった。

自分がいる場所、付き合う人、それは必然のものとなった。

選べない毎日、選べない友達。

社会に必要とされているのか、自分の存在意義や居場所が

あるのかすら見失うときがある。

人付き合いが苦手に思えるのに、人とのつながりに固執してしまう。

 

やや現実逃避の意味合いを帯びつつ、読書にはまっている。

でも、カナダで手に入る日本語の本は数が知れている。

だから、同じ本を読み返すということも多々ある。

去年、ふと読み返してみた「対岸の彼女」で、

一気に角田光代さんブーム到来。

対岸の彼女」や「森に眠る魚」はまさに今の私の境遇に

通じるものがあるし、

「私の中の彼女」を読んでみれば、

何か自分にもできそうな、

なんなら小説でも書けそうな気分になってくる。

角田さんも著書「さがしもの」の中で言っていたように、

まさに自分の境遇が変わったから、本が与えてくれる

意味合いも変わったのだろう。

角田さんの作品は世間では人間の闇に焦点を当て過ぎと

言われることも多いようだが、今の私にとっては

勇気をくれる本たちでしかない。

 

私の勝手な解釈では、角田さんの著書には共通して、

「どんな人でも、どんな状況でも、日常は続く。

今の目の前を丁寧に生きていくしかない」

ということが描かれているように思う。

「考えるより、生きろ」と教えられる。

 

ブログは数日前に始めたばかり。

いつの日か角田光代さんのように、

どんな日常の中にも強いメッセージ性をもった

文章を書けるようになりたい。

ここでそれができたら、社会の中に生きる自分を

つかめる気がしている。