カナダの教育現場から④ ~小学生の就活(自己表現力をつける授業)~
子どもたちの春休みがスタートし、カフェイン断ちの禁断症状と合わせて、絶不調の私。
今日も朝から、
「え~、出かけたくない!ゲームやりたい。テレビみたい。」から始まり、
「ママ大っ嫌い!この家には楽しいことがひとつもない!」に、激怒してしまった私。
カナダ式子育てには、とんでもなく程遠い自分の姿に反省です。
(おきまりの、子どもの寝顔を見てから大反省のパターンですが...)
さて、話は変わります。
いろいろと訳あって、長男と次男、別々の学校に通っているのですが、どちらの学校にも共通して、自己表現力を身に付ける授業があることに気づきました。
昨日の投稿でもお世話になった、ボーク重子さん。別のインタビュー記事をお借りします。
アメリカの“good kid”(いい子)は、人を思いやれたり、自分のやりたいことが分かっていたり、気持ちが表現できたり、面白い子。言われたことを言われた通りにやるのはあまり評価の対象にはなっていません。
これなのですが、長男も次男も、幼稚園初年度から現在も、指摘されていることです。
「協調性はあるし、言われたこともできるけど、自分が出ていない。もっと自己主張してほしい。」
私は逆に、協調性があるか、言われたことができるかを心配していたので、この先生の発言には逆に安心し、完全に聞き流していたのですが、夫(カナダ人)の反応は違いました。
ボランティアをさせようだの、習い事を見直そうだの、たくさんの友達と出会える場にもっと顔を出そうだの...
思い返してみると、親戚の集まりなどでも、同じようなことを言われた経験があり、まさにこの社会では、ボーク重子さんのおっしゃるようなことが重視されていることを知ったのです。
見返してみると、学校では自己表現を学ぶ時間が、多々存在していることに気づきました。
幼稚園時は、持ち回りで、「好きなおもちゃを持ってきて、みんなの前で発表する」のようなことから始まり、学年が上がっていくにつれ、「自分にとっての理想都市を作って、その理由を説明する」、「短編の物語を作って、発表する」などのようなことが、日常的に行われます。
そして今、長男がやっている取り組みが、個人的には面白いなと思ったのですが、それは、「(疑似)就職体験」というものです。
まず、クラス内で就職活動の面接問答を想定し、自分なりの答えを用意、面接に行きました。
「面接は完璧だった!」と言っていました(就活あるある...)。
そして、先日、内定書(採用通知書)と、配属部署を通達する手紙が届きました。
今後、実際の就業体験というのがあるようなのですが(あくまで疑似なので、学校内で行われる模様)、うちの息子的にはひとつ問題が。
息子は、マーケティング部門への配属を希望していたようなのですが、配属先が管理部門。
希望の部署ではなかったのが、残念だったようです。
さぁ、これを申し出るのか出ないのか、母は黙って見守ろうと思います。
希望の部署ではないところに配属された無念さ、分かるよ!
でも大体の場合、それは覆らないのだよ。それが社会というものだよ。
でも、その後、また異動があるからね。とりあえず、今はその部署で頑張れ!
と、母は心の中で、なんだか懐かしいものに包まれた気がしました。