イラつく算数
(今日は愚痴っぽい話なので、「カナダの教育現場から」シリーズからは、外してみました。)
少し前の話だが、次男、時計の読み方を学校で習うという。
分刻みのものが、ちゃんと読めるか不安だという。
「じゃあ、予習しよう!」と、時計の読み方の練習をした。
私「これは?」
出典:『教科書がっちり算数プリント』喜楽研
次男「う~ん、6時3分?」
頑張った~!覚えた~!
自信満々で登校。
帰宅後、次男、「ママー!先生が、これはおよそ6時なんだって!」
「え?!じゃあ、これは?」
出典:『教科書がっちり算数プリント』喜楽研
「およそ9時だと思う。」
まじか... 母、しばし考える。兄の時を思い出す......
そうだった、カナダの算数って、こんなんだった!
ほぼ開いたことのない、カナダの問題集を開いてみる。
例えばコレ。
出典:『Complete Math Smart 2』 Popular Book Company Canada Ltd.
(先生にもよるが)本計算の前に、おおよその計算をさせることが、結構ある。
目安をつけさせるため?
余計ややこしくならない?
日本で勉強してきた私としては、はじめからきっかり計算しちゃったほうがよっぽど早いけど!
またまたボーク重子さんの記事から...www.shinga-farm.com
あるとき私は、小学校3年生で九九はおろか宿題も出さない娘のアメリカの小学校の先生に言いました。「1+1は2と教えればいいじゃない。時間ばっかりかかるわ」と。でも先生に「答えを覚えさせずに、考えさせる無駄に見える時間が、気づきの時間になるんです」と言われて。一見非合理的に見える無駄に実は多くの宝が隠されています。自ら発見する喜び、達成感、好奇心、思考力、柔軟性など、人生にとって大切な人間力はこの無駄な時間に培われるのです。
こればかりは、いささか反論させていただこう。
現在、春休み中の子どもたち。もちろん宿題は、一切ナシ。
「少しは復習を」と思い、長男に、掛け算・割り算のひっ算問題を解かせる。
...... いっじょーーーーーーーーに、時間がかかるんですけど!
日本のように九九の暗記をしていないので、答えを出すまでに、
「2×6は、2が6個あるわけだから......次は7×7、7が7個あるから......」
って、いちいち考えないといけない。
で、考えてるうちに、頭がこんがらがって、キーッとなる。
(それを見てる母は、もっとな!)
ここは合理的にやるべきだ。
だいたい君たち、普段、合理的なこと、時間をかけずに楽にできること、大好きじゃないか?
人間力は他でも養える、この時間を他のことに使いたいと、思ってしまう私。母の身勝手なのか?
しかし、この地道な作業、カナダでは必須。
市の統一模試などの時、算数では、「いかにして、その答えにたどりついたか説明する」ことが求められる。
私からしてみたら、「どう考えてもこんなもん、計算したら、そうなった。おしまい!」という問題ですらも、
「なぜそうなるのか」を作図なり、文字にするなりして、説明しないといけないのだ。
とにかく、算数を教えるのは、忍耐力がいる。
そして、家では日本語で教わり、学校では英語で教わる息子たち。
混乱しないだろうか?
例えば、3/5、日本語では5分の3と、数字は下から読むが、
英語では、Three-fifthsと上から読む。
これも息子と私のイライラポイントのひとつ。
算数くらい世界で統一できないものか。
ボーク重子さんのような、ポジティブ思考と子育てには程遠く、近づける気すらしない、春休みの午後。