まれにいいこと

小さないいこと探しながら、今日もなんとか暮らしています。

母親失格

教員時代、「どの子にも平等に接したい」という、ひとつの理想があった。

どうしても、目立つ子、手のかかる子、手をかけたい子というのはいる。

特別に目立った問題がない子の場合、その子にかける言葉や時間が減っていく。

それは良くないと思っていた。

目立たなくても、問題はなさそうでも、何もない子なんて、絶対にいないから。

一見問題のなさそうな子に、いざ何かが起こった時、「まさか、この子に限って…」、「なんでこうなった?」、「どう対応したらいいのか、分からない」なんて、あってはならないこと。

ひとりひとりを平等に知ること、同じように接することが目標だった。実際には、そううまくもいかなかったけれど。

 

 

今、私には二人の息子がいて、教員時代の経験を思い起こしながら、「二人とも平等に」、そんな風に思いながら、子育てしているつもりだった。

しかし実際には、長男と次男に対して、平等に接していないと思う瞬間が、多々ある。

習い事、学習指導、話し方、聞き方、怒り方、食べ物の与え方…平等に、なんて無理だ。

「お兄ちゃんだけずるい!」、「次男くんばっかり(得してる)!」なんて言われると、はっとして、心が痛む。

 

二人の子どもを平等に見ていないことのひとつに、体調管理がある。

長男は、もろもろの健康不安があり、ものすごく手がかかった(今も)。

今は、長年の慣れと勘で、だいぶ楽にはなったけれど、相変わらず、日常生活では制限や注意しなければならないことも多く、ちょっとした変化にも目を光らせてしまう。

そんな私の目や手のかけすぎが影響して、長男はかなり神経質に育ってしまった。

精神的に不安定になったり、チック症が出ることもある。

ちょっとした傷や痛みにも、めちゃくちゃ弱い。

排泄物の色が変とか、傷口の治り方がいつもと違うとか、自己チェックも怠らない。

危険な橋は渡らない、かなり気弱な、神経質な子に育ってしまった。

 

対して次男は、軽~中度のアトピーはあるものの、健康状態は特に問題なし。

なので、つい、保湿クリームを塗るのも、アトピーの薬を塗るのも怠ってしまう。学校担任から、きちんと肌のケアをするように注意されたこともある。

ちょっと熱を出しても、ケガをしても、「ま、いいか」と放置。

そんな放牧状態で育った次男、長男とは真逆の性格に育った。

怖いものなしの野生児。

 

 

先週、長男と次男が珍しく「お風呂に一緒に入りたい」と言い、「いいね!この隙に読書でもしよう!」と思っていた矢先。

長男が、「ママ~、次男くんの首に、虫がついてるよ!」と騒ぎだした。

私は、また長男の神経質が出たのだと思い、「そんなの手で払って!」と一蹴。

長男、「嫌だ、出来ない。ママやって!」と言う。

私は、何なら読書もやめて、ちょっと寝ようかなと思うくらい疲れていたので、「んもぉ~、そのくらいやってよ!」と、さらに突き返してしまった。

しかし、しばらくすると、長男が裸でお風呂から飛び出してきて、「ママ、お願いだから、来て見て!」と言う。

疲れで、半ば怒りながら見に行くと…

たしかに虫がついている。なんか、虫の半身が、肌に埋まってるし。

手で払っても取れない。毛抜きで引っ張るも抜けない。

あれ?これって、もしかして、数年前に話題になってた、殺人ダニ=マダニとかいうやつ?

びっくりして、すぐググった。

はい、マダニ確定。

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すぐに服を着せて、救急病院へ。

局所麻酔して、緊急手術に。

お医者さんからは、「肝機能障害や血小板低下などの症状がでることもあるので、数回にわたる血液検査が必要。また、経過観察も必要」とのこと…

「肝機能障害が出たら、抗生物質を飲ませるが、その際、副作用で永久歯が黒くなる。しかし、命を取ってくれ」と説明があり。

あまりの事の重大さに、震えた。

 

先週、森に行っていた。

多分そこで噛まれたのだとは思うが、実際には、いつどこで噛まれたのか、まるでわからない。

森に行った時、虫よけスプレーもしたけれど、長男にはがっつり吹き付けたのに対し、次男にはシャシャーっと適当に吹き付けただけで済ませたのを覚えている。

いつから付いていたんだろう、このマダニ…

ググればググるほど、不安になっていく。

何でもっと早く気付かなかったんだろう。

どうして長男が見つけて騒いだ時、すぐに行ってあげなかったんだろう。

もし逆に、次男が、「お兄ちゃんに、何か虫がついてる!」と言ったら、きっと飛んで見に行ったはず。

そういえば、雲梯から落ちて骨にヒビが入った時も、痛みに強い次男の特性もあり、まさか骨にヒビが入っているなんて考えもせずに、数日間放置してしまった。

どうして、たった二人の子供ですら、満足に見れないんだろう。

体調管理なんて、何よりも大切なことなのに。

どうして、一人は常に要注意で、もう一人は常に大丈夫なんて、言いきれるんだろう。

私のせいで、生きにくい子に育ってしまった長男。

私のせいで、いつも健康管理が後回しになる次男。

母親失格だ。

次男は、現在も経過観察中。

二人ともに気を配って育児をしようと固く誓った、ここ数日のかなり凹んだ出来事。