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まれにいいこと

小さないいこと探しながら、今日もなんとか暮らしています。

戦争を経験していない私が、戦争を語り継いでいくということ

寒いです!昨日と今日の最高気温が‐15℃ってナニ?体感は‐40℃までいきました。

ここまでくると、外で息をするのも辛いです。

喜んでいるのは子どもと犬だけ。

今年もやってきた、♬雪やこんこ...犬は喜び庭かけまわり...♬って、ほんとだなと思う瞬間。     f:id:Yotoro:20190201115411j:plain

 

さて、今日の読み聞かせは、戦争ものに挑戦。

長男(小3)の教科書(在カナダ大使館で申し込んで、送料だけ払えば、送付してくれます)を見ていたら、

「ちいちゃんのかげおくり」(あまんきみこ作)という戦争の物語がありました。

そういえば、私も小学校中学年くらいで、『ガラスのうさぎ』とか『アンネの日記』とか、読んだなぁと

思い出しました。

子どもたちがまだ小さい頃に、戦争ものの本に挑戦したことがあるのですが、

昔の人の使う言葉や戦争の用語(防空壕とか空襲とか)が難しくて、理解できなかったのです。

 

今日、図書館で借りてみた本は、『ななしのごんべさん』です。

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『ななしのごんべさん』田島征彦作

生まれた時の脳性まひが原因で、手足が不自由なもも子。 

学校にも外にも行けず、父親を戦争で亡くし、自らの日常にも戦火がせまってくるという話です。

1945年、1,394人が犠牲となった、大阪堺大空襲の話が描かれています。

もも子のうばぐるまをおしていたお母さんが吹き飛ばされ、近所の双子に助けられたものの、

最後は祈りと叫びの中に消えていきます。

結局、もも子がどうなったのかはわかりません。

おとうちゃんは、南の海のそこへしずんでやる。たくさんのへいたいさんといっしょに、<ななしのごんべさん>になってしまいはったんや。ーーーP.22

ひとりひとりの人間の尊厳を失ってしまうのが戦争だ、というメッセージをいただいた気がします。

「戦争」という言葉は知っていても、どれだけの命が失われたのか、考えたこともなかった子どもたちは、

亡くなった方の多さゆえ、ひとりひとりが「ななしのごんべさん」になってしまうということに

衝撃をうけたようです。

 

それから、冒頭で、もも子の父が戦争に送り出される際に、祖父が怖い顔で父に向って、

「お国のために、りっぱに死んでこい」---P.1

という場面があります。

子どもから、「なんで、おじいちゃん、そんなこと言うの?」と聞かれました。

そう言わざるを得なかった、社会背景もきちんと説明できるように、私の知識と見解も見直さないといけません。

これからは、私のように、戦争を経験していない者が語り継いでいく時代になります。

そのことを痛感する1冊となりました。